ピロリ菌とはヒトの胃粘膜中に感染することのある細菌で、近年の研究の結果により胃潰瘍・十二指腸潰瘍・慢性胃炎の主な要因であることがわかっています。また、胃がんとの関連も深いことが知られています。現在、世界のいたるところでピロリ菌の保持者が発見されており、とくに発展途上国では感染率が高くなっています。ピロリ菌は飲食物から感染しやすいため、上下水道の普及率の低い、衛生状態の悪いところでは菌が繁殖しやすいと考えられています。とくに、わが国では45歳以上で戦後の衛生状態が悪い時代に生まれ育った人も高い感染率を示しており、50代以降では保持者が70%以上とも言われています。
上記のような方は一度ご相談ください。相談内容によっては、健康保険で検査を受けることができます。ただし必ず胃カメラ検査を施行しないとピロリ菌有無の検査はできません。また健康保険でないと検査を受けることはできません。
ピロリ菌感染を調べる方法として呼気中抗体価測定、血中抗体価測定など種々あります。当院では簡便かつ精度の高い便中のピロリ菌抗原検査を推奨しております。
血液を採取し、血中ピロリ菌抗体を調べる検査が一般的です。数分程度で済むため患者さんの負担が軽いのが特徴です。